子供の頃、親父に連れられて梅田で映画を観に行くと選択肢は2つ。ここ、「インディアンカレー」か「揚子江」のラーメン。
ここのカレーは見た目は甘そうやのに、一旦口に入れると胃がカッとなり、カレーといえば「カレーの王子様」と決まっていた子供にはこの世のものとは思えない辛さとなる。
ここでは福神漬けやラッキョウもなく、酢キャベツが出る。この酢キャベツがドイツのザワークラウトとは異なり、キャベツ自体がシャキシャキしており、カレーに戻る際にも不思議と姿勢をシャキっと戻し、再び戦いに挑むことになる。
店のメニューは基本的に3本柱が決まっており、本格派の、カレーライス、 技巧派のカレースパゲティ、軟弱派のハヤシライスとなる。
当然、お子ちゃまはハヤシライスへ走るわけだが、これは、男としては最初から勝負を投げているのと同じことになる。
少年としてはやはり父親と同じ「カレーライス」と行きたいところだが、毎回戦いを挑み敗れるという日が小学校高学年になる頃まで続いた。
この「インディアンカレー」は大阪と芦屋にしかないものと思っていたが、まさか東京駅のすぐ側にあろうとは!
これは久々に戦いを挑まねば!と、顧客との重いミーティングの後、気を取り直し、向かうことに。
注文したのは、カレースパゲティ。ルーを多めにし退路を断つ。
その心意気を察してくれたのか、店員もスパゲティの全面にモリモリとルーを盛り、スパゲティの白い部分が全く残らない。スパゲティとしてその具の盛り方はどうなのだという気もするが、カレーを頼んでも同じことなので、「逃げずに戦いを挑め」というのが、店からの無言のメッセージなのだろう。
懐かしい味が口の中に広がり、辛さは相変わらず胃を熱くさせるが、大満足の末に勝利を収めた。
しかし、帰宅するとカツカレーが待っていたとは・・・




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